自然な育児 母乳育児・私の発見 -ある母親が学んだこと- 

大和田 明子さんのメモより

(「マムだより」より転載)

 この連載は、ある新米お母さんが母乳育児を通して発見したさまざまなことを綴ったものです。第一子を出産したのが1984年ですから、もう15年以上も前の記録なのですが、現在の私たちにも勉強になることがぎっしり詰まっています。

 これを書いた大和田明子さんは、「私の母乳育児」(原田由紀枝編・山西みな子解説/地湧社)にもその体験談を寄稿されています。この本は43人のお母さんたちがぶつかった母乳のトラブルを、それぞれが克服するまでの体験談を集めたとても興味深い1冊です。

第一回 良いおっぱい 悪いおっぱい

 1歳9ヵ月で断乳を終え、今日長男は2歳になりました。私の母乳育児は舌小帯(異常)による体重減少に始まりました。生後3週間で泣いて(自然育児)相談所を訪れました。育休後1歳で保育園に預けたとたん発熱と下痢が1ヶ月続き、食物アレルギーと診断されたのは昨年12月27日。お弁当持参でも転園をうながされ、4月に転園しました。夏休みに興絽さんという「自然育児友の会」の会員さんにめぐり合い、やっと今安定した日々を送っています。6月と7月には真剣に退職しようかと考えました。

 これは私の体験が少しでもお役に立てればと思いまとめたものです。この2年間、山西先生(自然育児相談所所長)をはじめとする相談所の先生方や友の会のお母さんたちからたくさん教えていただき、励まされ、支えられました。その教えのひとつひとつをまとめたものです。

なぜおっぱいか?

 - 赤ちゃんには母乳が最上のものだから。

でも…母乳にも「良い母乳」「悪い母乳」があります。赤ちゃんのため、より良い子育てのために、「良い母乳」を飲ませましょう。

悪い母乳とは?   良い母乳とは?

◆赤ちゃんが自分の力で飲める以上に出てしまうお乳

◆たまり乳
・白く、ときに黄色く濁る
・どろっとしていて甘ったるい味がする
・ ひどいときには、塩辛かったり渋かったりする

 

◆赤ちゃんが吸いつくと飲める量だけ奥から湧いてくるお乳

◆張らないお乳
・青白く透きとおっている
・あっさりとした甘さ、よく噛んだご飯のような甘さ

↓ 授乳時に・・   ↓  授乳時に・・・・

・母親の目を見ない
・眠り飲みや遊び飲みをする
・吸いついてもすぐ離し、落ち着いて飲まない
・飲ませようとすると嫌がったり反り返って泣いたりする
・乳首を噛む
・乳房をたたく

  ・チュクチュク しばらく待って ゴックンゴックン の正しいリズムで飲む
・母親の目をしっかり見て飲む
・集中して真剣な目で吸いつき、出てくると安心してたくさん飲む
・喜んで満足そうに飲む
・乳首を噛むことがない
 
悪い母乳を飲んだ赤ちゃんは (含ミルク栄養児)お腹の調子が悪いので・・・   お腹の調子が良いので…
 
・眠ってばかりいる
・寝グズ、起きグズがある
・髪の毛が逆立つ
・グズグズと泣いたり、いつも機嫌が悪い
・人見知りや場所見知りが強い
・寝相が悪い
・抱かないと眠らない
・座るのが好きではいはいをしたがらない
 

・寝グズ、起きグズがない
・泣く理由がはっきりわかる(オムツの濡れ、空腹など)
・人見知りや場所見知りをしない
・集中力がある

 
あまり笑わない可愛くない子、手のかかる子   目がパッチリとして表情のある可愛い子
   
母親は育児が苦痛・育児ノイローゼに     母親は赤ちゃんが可愛くてしかたがないので夜起きて授乳するつらさ、食べ物に気をつけるつらさも十分報われる
   
    育児を通して母親が成長できる






● m o m の コ メ ン ト ●




 大和田さんは、母乳っ子とミルクっ子を上記のように比較されていますが、ミルクっ子=良くない赤ちゃん と決め付けることはできないと思います。
 
ただ、私の経験上、こんなことがありました。あるとき、オープンしたばかりのMOMに、1歳になったばかりの双子の赤ちゃんを連れたお母さんが訪れてくれたのです。一方の子は、目をキラキラと輝かせて、顔や体はシッカリ締まって利発そうなお子さんでした。ところがもう一人の赤ちゃんは、顔や体がブクブクと締まりなく、目も心なしか輝きが少なく表情もボーッとした感じ。そして、動き方も、もう一方の子とはまったく違うのです。お話を伺って驚いたのは、一方はいつもオッパイで、そしてもう一方はいつもオッパイが足りないため(本当に足りなかったかどうかは疑問ですが・・・もしかしたら足りないと思い込んでいたのかも?)ミルクで育てていらしたということです。
 
  「オッパイで育てれば赤ちゃんはこうなってくれるよ、ミルクで育てるとこうなってしまうよ」と読んだり聴いたりしていた通りの事実が私の目の前にありました。実際にそれぞれで育った別の赤ちゃんやきょうだいを比べたり、途中から与えるものが変わった場合の前後を比べたりすることはあっても、双子の赤ちゃんを使って実験をするようなことは普通だったらできないことです。それが、偶然にも実験結果さながらの様子に、ただただ唖然としてしまった私でした。(さすがにそのお母さんにオッパイとミルクの違いの話はできませんでした・・・今思えば何かよいアドバイスもできたかもしれないのにと後悔していますが)

 しかし、どうしてもオッパイで育てられないという事情がある方もいます。そういう場合には、ミルクを飲ませすぎないように注意したり、実際に授乳するときのように胸をはだけ、乳房を触らせてあげながらミルクを飲ませる、目を見つめ合って語りかけながら飲ませるなどの工夫をするとよいと思います。(そして、そのミルクの内容にも十分ご注意されるようお勧めします。市販の粉ミルクではなく、赤ちゃんの体に適した代替品を工夫してみてください)